往診で皮膚癌の治療も

病院への受診が困難な患者さんのために昼休みの時間に往診に出ることが多くなりました。寝たきりや体の不自由なお年寄りには、床ずれ(褥瘡)がよく出来ます。また、慢性の湿疹から皮膚癌まで様々な皮膚病が出ます。写真は私の使っている往診キットで、簡単な検査や外科的処置を行うための道具を揃えてあります。写真左の魔法瓶には液体窒素が入れてあり、冷凍凝固で早期の皮膚癌の治療も行うことができます。

紫外線防御のポイント

寒い日が続いていますが、暦の上ではもうすぐ春です。これから暖かくなるにつれ、畑仕事や庭仕事、スポーツやレジャーなどの屋外活動が増えますが、太陽光に含まれる紫外線は皮膚癌の原因になるだけでなく、シミやシワを引き起こしますので、できるだけ紫外線を防ぎこれらの皮膚障害を予防することが大切です。 紫外線防御のポイントは以下の6つです。 ①紫外線の強い正午前後を避け、戸外活動はできるだけ朝や夕方に行うようにしましょう。 ②戸外活動時には日陰を利用しましょう。 ③日傘をさし、帽子を被りましょう。麦わら帽のようにつばの広い帽子は紫外線の強い時間帯の外出にとても有効です。ただし、日傘や帽子は太陽からの直接の紫外線は防げますが、大気中で散乱している紫外線まで防ぐことはできません。 ④袖が長く襟のついた衣服でできる限りからだを覆いましょう。濃い色で編み目の詰まった布地が最も紫外線を防ぎますが、熱中症にならないように通気性が良く、着心地の良いものを選びましょう。 ⑤白内障の予防にサングラスをかけることも大切です。レンズに紫外線防止効果があり、顔によくフィットするメガネを選びましょう。上下や側方からの散乱光を防ぐために、大きめで顔にフィットするメガネが良いでしょう。 ⑥日焼け止めを上手に使いましょう。日焼け止めは様々なものが市販されていますが、防御効果の強さや落ちにくさを基準として、生活シーンに合わせて適切なものを選ぶ必要があります。日焼け止めの効果はSPF(Sun protection factor)とPA(Protection grade of UV-A)で表示されています。屋外での軽いスポーツやレジャーではSPFが10、PAは++程度のもので充分ですが、炎天下でのレジャーやマリンスポーツではSPFが30以上、PAは+++の日焼け止めを選びましょう。 紫外線に充分注意して暖かな春をエンジョイしましょう。